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おはこんばんにちは!Aoパパです。
Aoは生後2週間のころ、「PVL(脳室周囲白質軟化症)」という診断を受けました。
初めてこの言葉を聞いたとき、私たち家族は頭が真っ白。「それってどれくらい怖い病気なの?」と不安でいっぱいでした。
NICUで医師に説明してもらっても、難しい単語ばかりで正直ピンとこない…。
そんな中で少しずつ調べて、質問して、気持ちを整えていき、今はPVLと付き合いながらAoの成長を前向きに見守っています。
この記事では、
- PVLってそもそも何なのか
- どんな症状・影響が出るのか
- どんな検査・リハビリが行われるのか
- 親としてどう向き合えばいいのか
を、できるだけ専門用語を使わずにまとめました。
同じように不安の中にいるご家族の参考になれば嬉しいです。


PVL(脳室周囲白質軟化症)とは?
PVLは「脳の配線の通り道」が傷つく障害
PVLは「脳室周囲白質軟化症(のうしつしゅういはくしつなんかしょう)」の略です。
- 「脳室」…脳の真ん中あたりにある、脳脊髄液という水が流れるトンネル
- 「白質」…脳から体に指令を送る“電線(神経線維)”が集まっている場所
この白質の一部が傷つき、柔らかくなってしまう(死んでしまう)状態を「PVL」と呼びます。
外から見ただけでは分からない「目に見えない障害」なので、エコーやMRIなどの画像検査で初めて分かります。
PVLは早産児・低出生体重児に多い
PVLは特に、
- 妊娠週数が早く生まれた赤ちゃん(早産児)
- 体重がとても小さく生まれた赤ちゃん(低出生体重児)
に多く見られると言われています。
まだ脳や血管が未熟な時期に、生まれてすぐ酸素不足・血圧低下・感染などのストレスが重なることで起こりやすくなります。
Aoも在胎26週・432gで生まれた超低出生体重児で、生後2週間ごろにPVLと診断されました。
PVLは脳のどこに、どんなふうに起こる?
「脳室のまわり」の白質がダメージを受ける
脳の中心には、脳脊髄液という水が流れるトンネル「脳室」があります。
そのまわりを囲んでいるのが「白質」で、ここは
- 手や足を動かす
- 体のバランスをとる
- 感覚や情報を伝える
といった、大事な「連絡通路」です。
PVLでは、この脳室の周りの白質の一部が傷つき、溶けてしまうような状態になります。
この部分は、特に運動機能(体を動かす力)に関わる神経が通っているため、のちのち
- 体がこわばりやすい
- 姿勢やバランスが取りにくい
といった影響が出ることがあります。
Aoは現時点(2025年12月)で、両足首と肩周りに筋緊張が見られ、本人の意志にかかわらず強い力が入ってしまいます。結果として関節が曲がらず、放っておくとそのまま関節が固まってしまうので、リハビリが必要です。
PVLはどんな赤ちゃんに起こりやすい?
早産児は脳がとてもデリケート
早産児の脳は、
- 血管が細くてやわらかい
- 酸素を運ぶ力(循環)がまだ弱い
という特徴があります。
そのため、
- 血圧が下がる
- 酸素濃度が下がる
- 全身状態が急に悪くなる
といった出来事があると、脳の白質に血液や酸素が届きにくくなり、PVLのリスクが高まります。
Aoの場合も、生後72時間はなんとか乗り切ったものの、その後に血圧が不安定な時期が続きました。
生後2週間ごろ、長時間血圧が下がったことをきっかけに、PVLがはっきりしてきたと説明を受けました。
PVLの原因とメカニズム
主な原因は「酸素不足」と「血流の低下」
PVLの原因はひとつではなく、いくつかの要因が重なって起こると考えられています。主なものは、
- 脳への酸素が足りない状態(低酸素)
- 脳への血液の流れが弱くなる(低血流)
- 感染症や炎症によるダメージ
などです。
まだ弱い脳の血管に、これらの負担がかかると、白質の一部が傷つき、やがて元に戻らないダメージになってしまいます。
生後72時間は特に注意が必要
PVLは生後72時間以内に起こりやすいと言われています。
Aoが生まれてからの3日間、私たち夫婦はただ「生きていてくれ」と祈るしかありませんでした。
幸いその山は越えましたが、その後も血圧の乱高下が続き、生後2週間でPVLが分かりました。
同じタイミングで甲状腺ホルモンの低下(甲状腺機能低下症)も指摘され、のちに「ダウン症の特徴のひとつ」と説明されました。
PVLの症状と子どもへの影響
すぐに症状が出ないことも多い
PVLがあっても、生まれてすぐから分かりやすい症状が出るとは限りません。
多くの場合、
- 月齢が上がっても首すわり・寝返りがゆっくり
- 筋肉のこわばりや、反り返りが目立つ
- 手足の動かし方に左右差がある
など、発達の過程で少しずつ見えてくることが多いです。
そのため、定期的な
- 発達チェック
- 理学療法(PT)・作業療法(OT)などのリハビリ
がとても大切になります。
運動機能への影響
PVLによって、脳性まひ(特に痙性型)につながることがあります。
これは、
- 筋肉がガチガチにこわばりやすい
- 自分の思うように体を動かしにくい
といった状態です。歩行や座位のバランスが難しくなることもあります。
ただし、PVLの範囲や深さによって影響はさまざまで、リハビリしながら上手に体の使い方を身につけていくお子さんもたくさんいます。
発達(知的・ことば)への影響
- ことばがゆっくり
- 集中力が続きにくい
- 理解に少し時間がかかる
といった面が出ることもありますが、こちらも個人差がとても大きいです。
「PVLがある=必ず重い障害になる」というわけではありません。
AoのPVLの症状と、今感じていること
執筆時点でAoは生後10ヶ月。
今のところ、「どこかが動かない」「明らかな麻痺がある」という状態ではありません。
- 両足がピーンと伸びていることが多い
- 左腕が回内(内側に回転して、手の甲が正面を向いている)
- 「これ、ダウン症の“低緊張”とは思えないよね(笑)」と夫婦で話すことも
一番気になっているのは、体の反り返りがとても強いこと。
本人の意思とは関係なくグッと反り返る「不随意運動」のような動きが出て、そのたびに不快感から大泣きしてしまいます。
調べてみると、これもPVLのある子にはよく見られる症状とのこと。
「教科書の中のPVL」が、急に「目の前の我が子の症状」として迫ってくる瞬間でした。
PVLの診断と検査方法
NICU入院中のエコー検査
PVLは、主に
- 頭部エコー(超音波検査)
- MRI(磁気共鳴画像)
で診断されます。
早産児の場合、NICU在院中に週1回など定期的にエコー検査をして、脳の様子をチェックします。
Aoも生まれてからずっと、週1回のペースで頭のエコーをしてもらっています。その中でPVLであることが分かりました。
医師から聞いた「白質が軟らかくなる」という説明
エコー検査でPVLが疑われたとき、主治医の先生からこんな説明がありました。
「簡単に言うと、壊死です。一度やられて柔らかくなってしまった白質は、元には戻りません。」
あまりにストレートな言葉で、正直、目の前が真っ暗になりました。
でも同時に、ごまかさずに本当のことを伝えてくれた先生の誠実さも感じました。
退院前のMRIでより詳しくチェック
退院が近づいてきたら、最後にMRI検査で脳の構造を詳しくチェックします。
- どの場所に
- どのくらいの広さで
PVLがあるのかが分かると、今後のリハビリの方向性も少し見えてきます。
診断結果をもとに、医師・療育スタッフ・親がチームになって、長いお付き合いのスタートです。
Aoが退院前のMRIで言われたことは、「明らかなPVLの所見が見られなかった」ということ。え?それはPVLではなかったってこと?!と喜びましたが、さらにこう付け加えられました。「脳室との境にPVLが起きるとエコーやMRIに映らないことがある」。
実際にPVLかどうかは、今後の発達を見ながら判断するようです。
PVLの治療とリハビリ・支援
PVLそのものを「治す」薬や手術はない
現時点で、PVLそのものを直接治す薬や手術はありません。
ただし、脳には「代わりの道」をつくる力(可塑性)があると言われています。
その力を引き出すために、
- 早い段階からのリハビリ
- 適切な姿勢の工夫
- 遊びを通した体の使い方の練習
がとても大切になります。
NICU入院中から始まるリハビリ
AoはPVLがはっきりしてから約1ヶ月後、NICUのベッドサイドでリハビリが始まりました。
- 理学療法士さんが定期的に病棟を回診
- 筋肉をほぐすマッサージや、姿勢の支え方をチェック
- 本人の機嫌が良いタイミングで少しずつ
「赤ちゃんのうちからリハビリ?」と思うかもしれませんが、この積み重ねが将来の動きやすさにつながると信じています。
療育・支援制度をフル活用する
PVLのある子どもと家族を支える制度はたくさんあります。
- 児童発達支援センター
- 訪問リハビリ・訪問看護
- 各種福祉手当・医療費助成
- 療育手帳・身体障害者手帳 など
自治体によって内容が違うので、まずは
- 市区町村の保健センター
- 障害福祉課・子ども家庭支援センター
などに相談するのがおすすめです。
私たちも、Aoのダウン症確定当日に保健センターへ行き、4つの窓口をハシゴして相談しました。
「早めに顔と状況を知ってもらうこと」が、後々の支援につながると感じています。
障がい児の支援制度については、こちらの記事でも詳しくまとめています。

PVLと向き合う家族の気持ち
不安とどう付き合うか
PVLの説明を受けた日、
「うちの子は将来どうなるんだろう…」
この不安が頭から離れませんでした。
でも、情報を集めていくうちに、
- 「歩ける・歩けない」だけが全てじゃない
- 今できるサポートに集中しよう
と少しずつ考え方が変わっていきました。
知らないことが一番怖い。 知ることで、不安は少しずつ「具体的な準備」に変わっていきます。
ゆっくりでも、確かに育っている
Aoの成長は本当にゆっくりです。
でも、超低出生体重児として500g未満で生まれた命が、半年で3,000gに届こうとしている。
それだけで、私たちにとっては大きな奇跡です。
- ふと笑ってくれた日
- ちょっとだけ首がしっかりしてきた日
- 看護師さんに「今日のAoくん、調子いいですよ」と言われた日
その一つ一つが、私たち家族の希望になっています。
まとめ|PVLの子どもと家族に伝えたいこと
- PVLは、脳の「配線の通り道」が傷つく障害
- 早産児・低出生体重児に多く、酸素不足や血流低下などが関わる
- 影響の出方は本当にさまざまで、「PVL=絶望」ではない
- 早期からのリハビリ・療育・支援制度の活用が子どもの助けになる
- 親も一人で抱え込まず、医療者・行政・同じ境遇の家族とつながることが大切
PVLがあっても、子どもは自分のペースで確かに育っていきます。
私たち家族も、Aoがどう成長していくのか、怖さと同じくらいワクワクも感じながら見守っていきたいと思っています。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
同じように不安を抱えるパパママの心が、少しでも軽くなりますように。

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